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言葉は飛び去るが、書かれたものは残る

twitter(つぶやき)というサービスは、手軽に万人に独り言を垂れ流すことが出来るシステムですが、これは「話し言葉」であると同時に、れっきとした「書かれたもの」であるということを認識していない人が多いように思います。
最近、著名人や政治家などのツィッター発言がニュースなどで取り沙汰されるたびに、「こいつらアホだなあ」と思います。

ちょっ、お前、何今更ツィッター論?
と思われるかもしれませんが、ネタに対する適当な導入が思いつかなかったんですよ。


ラテン語のことわざで、意味深なものがあります。

Verba volant, scripta manent.
言葉は飛ぶが、書かれたものはとどまる。

ウェルバ・ウォラント・スクリプタ・マネント
と読みます。

「言葉は翼を持って自由に行き来するが、書かれたものはじっと動かない」という言葉>書物の意味にも取れるし、
「言葉は無責任に飛び去っていなくなるが、書かれたものはちゃんと残る」という言葉<書物の意味にも取れます。

web2.0とか呼ばれる新しいサービスは言葉と書かれたものの境界をあいまいにしてゆきますが、それは言葉の持つ難しさと書物の持つ難しさを両方共クリア出来るものになるのでしょうか?
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運は勇者を助く(右往左往アーカイブス)

※この記事は旧ブログ「右往左往」で2006/8/3に書いたものを再編したものです。


鳥がいると聞くならば、万難を排して見に行くぐらいの気概がないと、なかなかうまくゆかず、「遺跡めぐり」に甘んじることになります。
最近特に身につまされております。
先日の八幡川探鳥会ではビロキン(ビロードキンクロ)が出たそうじゃないですか・・・

逆に仕事を休んで大当たりだった鳥の経験もありますけどね。
最近ではハクガン、ベニヒワ(いずれも中国地方じゃ珍しい)、ソリハシセイタカシギなど。


やはり、幸運は勇者に微笑むのでしょうねぇ。

ローマ人のことわざにも以下のようなものがあります。
(日本のことわざのように全く逆の意味のことわざもあるんですけどね!)

Fortuna favet fortibus.
(幸運は勇者を助ける)
フォルトゥーナ・ファウェット・フォルティブスと読みます。
(ラテン語のvは濁らず、「うぁ」行で読みます)

fortunaは運、運命、幸運という意味に用いられる一般名詞ですが、同時にFortunaという幸運(運命)の女神でもあります。日本と同様に数十万の神をもつローマ人は運命に神秘的なものを感じ、かつそれが「女神」であると痛切に思ったんでしょうね。


単語の説明

fortuna
 第一変化名詞fortuna(フォルトゥーナ、運命・幸運の女神)の単数・女性・主格。
 主語として「幸運は」「幸運の女神は」ということになります。
 英語のfortuneの原語になります。

favet
 第二変化動詞faveo(ファウェオー、好意を持つ、寵遇する)の三人称・単数・現在。(ちょっと専門的:目的語として対格ではなく与格を取ります)
 述語として「好意を持っている(援助する)」という意味になります。
 英語のfavorの原語になります。

fortibus
 第三変化形容詞fortis(フォルティス、強い、勇敢な)を名詞的に用いて「強い人、勇敢な人」という意味になっています。この単語の複数・男性/女性・与格。
 目的語として「強い人々を、勇敢な人々を」という意味になります。
 音楽のforte(フォルテ)もこれ起源です。

カルタゴは滅ぼされなければならない

よって麻生は滅ぼさなければならない(シートン俗物記)

もちろん、「カルタゴは滅ぼされなければならない」と連呼した大カトーのパロディですが、コメント欄の

「コギャルにしとくのはもったいないと思った。よって麻生は滅ぼさなければならない」
「劉備がオッサンすぎる。よって麻生は滅ぼさなければならない」


に大ウケしたので、久々のラテン語の更新です。

共和制ローマの政治家、大カトーことマルクス・ポルキウス・カトー・ケンソリウスは当時緊張状態にあったカルタゴに対し、主戦論をぶちあげ、とにかく演説の最後に「カルタゴは滅ぼされなければならぬ」と締めくくった。


これがどの程度人々に印象を与えたか、我々は知っている。

「優勝おめでとう! 感動した! よって郵政は民営化されねばならない」
「今週のゴルゴ13が面白い! よって消費税率を上げなければならない」
「豚キムチが辛かった! よって半島民は日本から出て行け」
「おれの髭かっこいい! よってユダヤ人を絶滅させねばならない」
「今日も晴れだ! よってパレスチナ人を虐殺せねばならない」
「そんなだんなの言いなりになっちゃダメでしょ! よって赤ワインが健康にいいんです」
などなど枚挙に暇がない。


霜葉庵は政治経済ブログではないので、ヨタはこのあたりにして本題に戻ろう。

「カルタゴは滅ぼされなければならない」は
Carthago delenda est.
(カールタゴー・デーレンダ・エスト)

たった3語です。大カトーのフルネームより短い。
実に流れのよいフレーズです。
オバマの「Yes we can!」ぐらいいい感じ。
このフレーズが深く突き刺さるのは、「カルタゴを滅ぼせ 滅ぼそう」といった上から引っ張りあげる言い回しより、「カルタゴは滅ぼされなければならない」という下から突き上げるような言い回しのほうが人々の不安をあおるのに適しているからでしょうね。


Carthago:カルタゴ。地名です。女性名詞です(これ重要)。主格として主語の機能を果たしています。

delenda:deleo(私は滅ぼす)の動形容詞delendus(滅ぼされるべき)の女性形です。Carthagoが女性名詞なので女性形です。
動形容詞とは動詞の形容詞的用法で、「○○されねばならない」という受動的な意味を持ち、義務・必要といったニュアンスも内包します。
研究社の羅和辞典では所相的形容詞という難解な用語があてられています。

est:英語のbe動詞に当たるsum(私は~である)の現在形三人称単数形です。ラテン語では動詞が文末に来ることが多いです。

ヒロシマを忘れるな

原爆ドーム と キョウチクトウ
キョウチクトウは広島市の花。
夏に白や濃いピンクの花を咲かせる。
被爆後、いち早く咲き誇り、市民に希望を与えたことから選ばれたそうです。

ただし、花言葉は「注意・危険」。強力な有毒植物なんだそうで。


この日が何の日か知ってますか?

ラテン語で表すとこんな感じ。
Memento Hiroshimae.
(メメントー・ヒロシマエ)
ヒロシマを忘れるな。

memento:memini(私は覚えている)の命令形で「覚えていなさい」。meminiは特殊な動詞で、完了形しかもちませんが、意味は現在だったり、命令の形も未来命令法しかもたないという曲者です。また、meminiは目的語として属格をとります(通常、目的語になるのは対格)。

Hiroshimae:Hiroshima(広島)の属格です。多分、これであってるはず。ラテン語は現代語であろうが、他言語であろうが活用させてしまいます。


この文の元ネタは、もちろん
Memento mori.
(メメントー・モリー)
死ぬことを忘れるな。
自分もいつか死ぬ身であることを忘れるな。という意味です。
ミスチルの歌なんかでかなり有名になったフレーズですね。

mori:morior(死ぬ)の不定法(名詞的に用いることが出来ます)。moriorも特殊な動詞で、形は受動態をとりますが、意味は能動態になります。

神のものは神に

週刊モーニング34号に連載されている『チェーザレ~破壊の創造者』にラテン語の一節が載っていたので調べてみました。

Reddite igitur quae sunt Caesaris Caesari et quae sunt dei deo.
(レッディテ・イギトゥル・クウァエ・スント・カエサリース・カエサリー・エト・クウァエ・スント・デイー・デオー)
カエサルのものはカエサルに、神のものは神に返せ。

新約聖書に現れる一節です。
もちろん、文中の“カエサル”は漫画の主人公である“チェーザレ”ではなく、ローマの共和制に止めを刺したユリウス・カエサルのことです。
もちろん、カエサルとキリストの時代は異なりますが、説話に登場する銀貨の肖像にカエサルが使われており、それを指してます(090201追補)
チェーザレというイタリア語の名前はラテン語ではカエサルになるので、彼がその一文を掲げるのは意味深といいますか、洒落の効いたことだと思います。


文法的には次のようになります。

門前の小僧の書くことです! 間違ってるかもしれません!
7/26、間違いを訂正しました


ラテン語は語順が(かなり)自由なので、単語がどのように活用した結果、どの単語にかかっているか判断しながら訳していく必要があります。

reddite:reddo(私は返す)という動詞の命令法二人称複数形です。
「あなたたちは○○を××に返しなさい」になります。
ラテン語の動詞は人称などで活用しますので、代名詞は使わないことが多いです。

igitur:副詞または接続詞。「ゆえに、従って」

quae:関係代名詞です。
ラテン語の関係代名詞は先行詞がなくても成立します。
この場合も先行詞である単語が省略されています。
このquaeは関係代名詞節の主語になるため、複数女性主格か複数中性主格です。

sunt:英語のbe動詞に当たるsum(私は~である)の現在形三人称複数形です。
「それらは~である」になります。

Caesaris,Caesari:Caesar(カエサル)の活用形です。
ラテン語では固有名詞も活用します。
Caesarisは単数属格で所属を表し、Caesariは単数与格でredditeの目的語になります。

et:接続詞です。英語のandに近い用法をします。

dei,deo:deus(神)の活用形です。
deiは単数属格で所属を表し、deoは単数与格でredditeの目的語になります。

以上を踏まえて直訳してゆくと・・・・

英語で言うとSVO1O2の構文です。
「SはO1をO2にVする」というやつですね。

quae sunt Caesaris 及び quae sunt deiという関係代名詞の構文は・・・
先行詞である「もの」が省略されています。
カエサルに属するものを 神に属するものを
と訳せます。

で、結局・・・
「従って、あなたたちはカエサル(に属する)のものをカエサルに(返しなさい)、そして神(に属する)のものを神に返しなさい」
ということになります。

プロフィール

紅葉修

Author:紅葉修
もみじおさむと読みます。
趣味は鳥見、トンボ見、寺社巡り、ラテン語、ゲームなど。
観察は広島市中心。
ツイッター @volitare1

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